アウトレイジ…素晴らしい映画だ!

ファボーレ之圖

本日は待ちに待った北野武監督最新作「アウトレイジ」公開日で御座います。バイオレンス映画を撮らせれば右に出る者は居ないであろうと私が思う氏の最新映画、「全員悪人」の惹句に期待を膨らませつつウキウキして映画館へ足を運んだので御座います。
北野武監督最新作「アウトレイジ」
向かったのは我が地元唯一の上映館TOHOシネマズ ファボーレ富山、御当地アニメの誉れも高い「true tears」の聖地ファボーレの中にある施設で御座いまして、映画鑑賞と同時に聖地巡礼も出来るという正に一挙両得なのであります(笑)。
思えば、前作の「アキレスと亀」が我が地元はおろか北陸では壱館も上映されないという類稀なる愚行に憤慨した私は高速バスで名古屋迄鑑賞に行った経験が御座いますが、アウトレイジは地元でちゃんと上映されるので少しは北野映画の素晴らしさを理解出来たかと感心しております。閑話休題
ファボーレに着いたものの上映時間に余裕があったので、ミスタードーナツで軽く食事をしたりゲームセンターのクレーンゲームで「とある科学の超電磁砲」の御坂美琴嬢のフィギュアを入手したりして時間を潰し、ポップコーンを片手に満を持して昼前の壱回目の上映に雪崩れ込んだのであります。
映画の具体的内容に付いてはネタバレになるので割愛致しますが、観終った後の率直な感想を言わせて貰えば、これは様々なヤクザの深謀遠慮劇というだけではなく、乱暴に言えば現代社会の人間関係の縮図なのではないかと。暴力と迄は行かなくともこの様な保身の為、出世の為の騙し合いは至る所で行われておるのではないか…所詮は「全員惡人」なのではないかと思いましたね。元々人間不信の嫌いがある私には良く分かります。
それにしても、今回の暴力描写も実にリアリティが御座いましたな。観ていて「痛み」が伝わって参ります。この重厚さこそが正しく北野武監督の真骨頂ではないかと。派手なアクションシーンの連発で紙屑の如く人が倒れる単なるエンターテイメントでしかない間抜け極まりない薄っぺらなハリウッド映画如きには決して真似は出来ません。( ̄∀ ̄)
そして山王会大友組組長大友役のビートたけし氏は勿論の事、大友組若頭水野役の椎名桔平氏と組員石原役の加瀬亮氏が実に良い味を出しておりました。後、山王会本家若頭加藤役の三浦友和氏の演技には惚れ惚れしましたね〜。こんな悪役もこなせるのか、と。そんな訳で、大変満足して映画館を後にした次第で御座います。
先のカンヌ国際映画祭では惜しくも無冠に終わりましたが、個人的には拍手と歓声と共に大賞を贈りたい最高の映画で御座いました。世の民よ、世に蔓延る唾棄すべき下らない邦画を観る暇と金があるならアウトレイジを観ろ!(*゚皿゚)


本日の脳内BGM:鈴木慶一「Outrage」(謎ではない、アウトレイジのテーマソングである)


扨、本日は我が地元のアウトレイジ上映館、ファボーレの寫眞を。